セレニウムは、現在では細胞を形成する上でなくてはならない、ミネラル・微量栄養素のひとつに数えられています。セレニウムはビタミンEの50〜100倍も強い抗酸化作用があるといわれます。組織を老化させ、動脈硬化の原因をつくる過酸化脂質を分解するときに働くため、老化の防止に作用します。セレニウムは抗酸化作用による老化防止のほかに、脱毛や白髪などの頭皮や毛髪のトラブルを解消する働きについても注目されています。脱毛は、遺伝やホルモンのバランス異常、ストレスによるものだと考えられていました。しかし近年、日本人の食事が欧米化する中で、高カロリーの食べ物や高脂肪の食べ物の摂取も飛躍的に伸びています。 そのため、これまで考えられていた原因以外に、毛髪のトラブルの原因を栄養障害とする見方も増えてきています。脱毛や薄毛など極端に細い髪や柔らかい髪しか生えないというトラブルは、血液中の過酸化脂質が増えて頭皮が老化することも一因ではないかと考えられます。セレニウムは体内ではほとんど作ることができないため、外から補給することになります。 セレニウムは魚介類・動物の内臓・肉類が主な供給源となります。またタンパク質源のほかにも小麦胚芽・玄米・ぬか・こうじなどの植物性食品にも含まれます。
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