無毛症とは、通常、先天性無毛症のことをいいます。先天性無毛症とは、生まれつき毛根が存在せず、毛が全く生えない遺伝性の病気のことです。中には生まれて間もない頃には普通の人と同じように髪が生えそろっているにもかかわらず、生後1〜2年で髪が次々と抜け落ちて、その後髪が生えてこないというケースもあります。先天的無毛症になる原因は全て遺伝によるものであるため、遺伝子レベルでの実態究明が急務であるのですが、残念ながら現時点で決定的な原因となる要素や要因というものは明るみになっておりません。先天的無毛症は100%遺伝によるものであるだけに、一般的な脱毛症と違い、育毛・発毛を促すことは事実上、不可能と言えます。全頭脱毛でない場合は、毛根の部分移植手術を行うことで全体のバランスを調整することもできますが、それでも決定的な改善方法という訳ではありません。全頭脱毛症の場合には、残念ながら移植する毛根そのものがありませんので、部分移植手術をすることはできません。現在のところ、かつらを使用するなどして容姿を整えるといった対応しかできないのが実情です。
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